春先に家の中や周辺で大量の羽アリが飛んでいるのを目撃すると、「これはシロアリでは?」と不安になる方が多いのではないでしょうか。
実は、羽アリには「シロアリの羽アリ」と「クロアリ(普通のアリ)の羽アリ」の2種類が存在し、見分けを間違えると不必要な恐怖を抱いたり、逆に本当のシロアリ被害を見逃したりする原因になります。
この記事では、シロアリの羽アリとクロアリの羽アリを正確に見分ける方法を、体の特徴・発生時期・行動パターンの3つの観点から解説します。見分けた後にどう行動すべきかまで具体的にお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

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害虫駆除110番の公式サイトはこちらシロアリの羽アリとクロアリの羽アリの見分け方
体型で見分ける(最も確実な方法)
最も確実な見分けポイントは「くびれ」の有無です。
- シロアリの羽アリ:胴体にくびれがなく、頭から尾まで寸胴体型。まっすぐなシルエット。
- クロアリの羽アリ:胸と腹の間にはっきりとしたくびれがある。いわゆる「蜂の腰」のようなシルエット。
虫眼鏡やスマートフォンのカメラのズーム機能で拡大すると、この違いは比較的容易に確認できます。1匹捕まえてセロハンテープに貼り付けて観察すると分かりやすいです。
羽の形で見分ける
翅(はね)の形状にも明確な違いがあります。
- シロアリの羽アリ:前翅と後翅がほぼ同じ大きさ・形。4枚の翅が均等で、体長の約2倍の長さがある。
- クロアリの羽アリ:前翅が大きく後翅が小さい。翅の大きさに明確な差がある。
また、シロアリの羽アリは翅が非常に取れやすく、着地後すぐに翅を落とす習性があります。窓辺や床に翅だけが大量に落ちていた場合は、シロアリの羽アリが飛来した痕跡である可能性が高いです。
触角で見分ける
- シロアリの羽アリ:触角が数珠状(小さな球が一列に並んだ形)でまっすぐ
- クロアリの羽アリ:触角がL字型(くの字型)に曲がっている
触角の形状は肉眼では分かりにくいことがありますが、拡大撮影すれば確認できます。
見分けの3つのポイントまとめ:
1. くびれの有無(シロアリ=寸胴、クロアリ=くびれあり)
2. 翅の大きさ(シロアリ=4枚同じ、クロアリ=前後で差)
3. 触角の形(シロアリ=数珠状、クロアリ=L字型)
発生時期と時間帯で見分ける
ヤマトシロアリの羽アリ
日本で最も被害の多いヤマトシロアリの羽アリは、4月〜5月の雨上がりの蒸し暑い日の日中に大量発生します。気温が上がった午前中から昼過ぎにかけて、湿度の高い日に一斉に飛び立つのが特徴です。
黒褐色〜暗褐色の体に、やや煙がかった色の翅を持ちます。体長は翅を含めて7〜8mm程度です。
イエシロアリの羽アリ
イエシロアリは6月〜7月の蒸し暑い夜間に飛翔します。夜間に電灯に集まる黄褐色の羽アリがいたら、イエシロアリの可能性を考えてください。体長はヤマトシロアリよりやや大きく、翅を含めて10〜12mm程度です。
イエシロアリはヤマトシロアリよりも被害が深刻になる傾向があり、コロニーの個体数も数十万〜百万匹に達するため、発見した場合は速やかな対応が必要です。
クロアリの羽アリ
クロアリの羽アリは種類によって発生時期が異なりますが、概ね5月〜11月に見られます。特にクロオオアリは5〜6月、クロヤマアリは5〜6月、キイロシリアゲアリは9〜10月に羽アリが発生します。

シロアリの羽アリを見つけた場合の対処法
まず落ち着いて状況を確認する
シロアリの羽アリを見つけたからといって、必ずしも家が深刻な被害を受けているとは限りません。羽アリの発生源が自宅の建物なのか、近隣の土壌・樹木なのかを確認することが重要です。
以下のポイントをチェックしてください。
- 羽アリがどこから出てきたか(床下・壁・窓枠・浴室など)
- 落ちた翅が室内に散乱していないか
- 基礎部分や木部に蟻道(土のトンネル)がないか
- 木材を叩いてみて空洞音がしないか
掃除機で吸い取り、サンプルを保管
飛んでいる羽アリは掃除機で吸い取って対処できます。ただし数匹はサンプルとして保管しておいてください。セロハンテープに貼り付けるか、小瓶に入れておくと、後日業者に見せて種類を特定してもらう際に役立ちます。
専門業者に床下調査を依頼する
羽アリの発生源が自宅の建物内(床下・壁内・浴室周辺など)であった場合は、シロアリ被害が進行している可能性があるため、専門業者による床下調査を依頼してください。
多くのシロアリ駆除業者が無料の床下調査サービスを提供しています。調査結果を踏まえて駆除が必要かどうか判断できるため、不安がある場合はまず無料調査を受けることをおすすめします。
殺虫スプレーを床下や壁の隙間に大量に噴射するのはNGです。表面のシロアリだけ散らしてしまい、被害の確認が困難になるうえ、巣は残ったままで根本解決にはなりません。
シロアリ被害のサインを見逃さないために
蟻道(ぎどう)をチェック
シロアリは光と乾燥を嫌い、移動時には土や排泄物で作ったトンネル状の道(蟻道)を建物の基礎表面に作ります。基礎部分に不自然な土の筋が見られたら、シロアリが活動している証拠です。
蟻道は通常、地面から基礎を伝って上方向に伸びています。建物の外周を歩いて基礎部分を目視チェックするだけでも発見できることがあります。
木材の異変に注意
- 柱や床板を叩くと空洞音がする
- 床がぶかぶかする・沈む感じがある
- ドアや襖の建て付けが悪くなった
- 木材の表面に細かい穴が開いている
- 壁紙がたわんでいる・浮いている
湿気の多い場所を重点的に確認
シロアリ(特にヤマトシロアリ)は湿った木材を好みます。以下の場所は被害を受けやすいため、定期的にチェックしましょう。
- 浴室・洗面所の床下や壁
- キッチンのシンク下
- 玄関の框(かまち)周辺
- 北側の外壁に面した柱
- 雨漏りが発生した箇所

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害虫駆除110番の公式サイトはこちらシロアリと間違えやすい虫
クロアリの羽アリ
前述の通り、最も間違えやすいのがクロアリの羽アリです。クロアリは木材を食害することはないため、建物への被害を心配する必要はありません。ただし食品に集まることはあるため、衛生面での対策は別途必要です。
キノコバエ・ユスリカ
小さな羽虫が大量に発生した場合、シロアリと勘違いするケースがあります。キノコバエやユスリカは細身で脚が長く、シロアリとは体型が明らかに異なります。窓辺や照明に集まる点は似ていますが、翅を落とす行動は見られません。
シバンムシ
木材に穴を開ける小さな甲虫で、シロアリ被害と混同されることがあります。ただしシバンムシは単独で活動し、シロアリのような大規模な集団被害は起こしません。木材表面に直径1〜2mmの丸い穴が開いている場合はシバンムシの可能性があります。
Q&Aコーナー
Q. 羽アリが1〜2匹だけ見つかった場合も心配すべきですか?
A. 1〜2匹であれば外部から偶然飛来した可能性もあるため、直ちに心配する必要はありません。ただし窓辺に翅が複数落ちていたり、室内の特定の場所から出てきているようであれば注意が必要です。念のためその周辺の木材に蟻道や空洞がないかチェックしてみてください。
Q. シロアリの羽アリはどこから家に入ってくるのですか?
A. 自宅の床下や壁内にシロアリのコロニーがある場合、繁殖期に新しい巣を作るために羽アリが室内に出てきます。外部から飛来する場合は窓や換気口から侵入します。大量に室内に出現する場合は自宅内に巣がある可能性が高いです。
Q. マンションでもシロアリは発生しますか?
A. 鉄筋コンクリート造のマンションでも、内装の木材部分や1階の床下にシロアリが発生するケースはあります。ただし戸建て住宅に比べればリスクは低く、高層階になるほど発生の可能性は下がります。
Q. 羽アリが出た後に放置するとどうなりますか?
A. 羽アリの発生は新しい巣を作るための「分巣行動」であり、元のコロニーは引き続き活動を続けます。放置すると木材の食害が進行し、建物の構造材が損傷して耐震性に影響が出るケースもあります。発見したら早めに専門業者の調査を受けましょう。
Q. シロアリの無料調査は本当に無料ですか?勧誘されませんか?
A. 大手のシロアリ駆除業者は無料調査を実施しており、調査自体に費用はかかりません。調査後に駆除の見積もりが提示されますが、その場で契約を強制されることはないのが一般的です。不安な場合は複数社に調査を依頼して比較検討してください。
まとめ
シロアリの羽アリとクロアリの羽アリは、「くびれの有無」「翅の大きさ」「触角の形」の3点で見分けることができます。4〜5月の雨上がりに日中飛ぶ寸胴体型の羽アリであれば、ヤマトシロアリの可能性が高いです。
シロアリの羽アリが自宅内から発生していた場合は、すでに建物内にコロニーが形成されている可能性があるため、速やかに専門業者の床下調査を受けてください。多くの業者が無料で調査を実施しているため、費用面の心配なく状況を確認できます。
早期発見・早期対応が被害を最小限に抑える鍵です。定期的な目視チェックを習慣にしましょう。
参考:日本しろあり対策協会 – シロアリに関する学術情報(www.jstage.jst.go.jp・サイト終了)
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