「夜になると天井裏からドタドタと走る音がする」「屋根裏からなんとも言えない獣臭がする」──その正体、ハクビシンかもしれません。ハクビシンは屋根裏を寝ぐらや子育ての場所として利用する習性があり、一度住み着くと自然に出て行くことはほぼありません。
しかし、ハクビシンは鳥獣保護法で守られているため、捕獲するには自治体への許可申請が必要です。そこで有効なのが「追い出し」という手法です。追い出しは捕獲に該当しないため、許可なしで合法的に実施できるのが大きなメリットです。
この記事では、ハクビシンを屋根裏から追い出すための具体的な方法、手順、そして追い出した後の再侵入防止策まで詳しく解説します。

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害獣駆除110番の公式サイトはこちら追い出す前に確認すべきこと
実際に追い出し作業を始める前に、以下の点を確認してください。対処を間違えるとかえって状況が悪化する恐れがあります。
本当にハクビシンかどうかの確認
屋根裏に住み着く動物はハクビシンだけではありません。イタチ、アライグマ、ネズミ、コウモリなども考えられます。動物によって最適な対処法が異なるため、まずは何が住み着いているのか特定しましょう。
ハクビシンの特徴的なサイン:
- 足音が比較的重い(ネズミより明らかに大きい)
- 夜間〜明け方に活動する
- フンが一箇所にまとめて溜まっている(ためフン)
- フンの中に種子や果物の残骸が混じっている
- 甘い果物のような体臭がすることがある
子供がいないか確認
春〜初夏はハクビシンの出産期にあたります。もし屋根裏で子育て中の場合、母親だけを追い出すと子供が取り残されて衰弱死する恐れがあります。子供が自力で移動できるようになるまで(生後2〜3ヶ月)待つか、業者に相談して親子ごと安全に追い出す方法を検討してください。
侵入経路の特定
追い出す前に、ハクビシンがどこから出入りしているか把握しておくことが重要です。追い出しに成功しても、侵入口がわからなければ封鎖ができません。
確認すべき場所:
- 軒天の破損部分や隙間
- 屋根と壁の接合部
- 換気口・通気口
- 瓦のズレ
- 雨樋周辺(爪痕がないか確認)
侵入経路を先に塞いでしまうと、ハクビシンが中に閉じ込められてパニックを起こし、天井や壁を破壊する可能性があります。必ず「追い出してから封鎖」の順番を守ってください。
屋根裏からの追い出し以外のハクビシン駆除方法と費用については、こちらの記事をどうぞ。ハクビシン駆除の方法と費用
ハクビシンを追い出す具体的な方法
ハクビシンを屋根裏から追い出すには、嫌がる刺激を与えて「ここは居心地が悪い場所だ」と認識させることがポイントです。以下の方法を組み合わせて実施すると効果的です。
方法1:忌避剤(臭い)で追い出す
ハクビシンが嫌がる臭いを屋根裏に充満させる方法です。
木酢液・竹酢液
焦げた煙のような刺激臭があり、ハクビシンが嫌がるとされます。布やスポンジに染み込ませて、ハクビシンの活動エリアに複数設置します。容器に入れて蒸発させる方法も有効です。
ハッカ油・ミント系の忌避剤
スプレータイプのものが手軽です。ハクビシンの通り道や侵入口付近に散布します。ただし、揮発性が高いため2〜3日おきに補充が必要です。
市販の害獣忌避剤
ホームセンターで入手可能な害獣専用の忌避剤は、複数の刺激成分が配合されており効果が持続しやすいのが特徴です。固形タイプ、液体タイプ、燻煙タイプなどがあります。
方法2:光で追い出す
ハクビシンは夜行性で暗い場所を好むため、屋根裏を明るくすることが効果的です。
- LEDライト:屋根裏全体を照らすように設置
- ストロボライト:不規則に点滅するタイプが特に効果的
- センサーライト:動きを検知して点灯するタイプ
24時間つけっぱなしにするよりも、不規則に点滅するほうがハクビシンの警戒心を刺激できます。
方法3:音で追い出す
大きな音や超音波も追い出し効果があります。
- ラジオ:人の声が聞こえると警戒するため、トーク番組を流しっぱなしにする
- 超音波装置:害獣用の超音波発生器を設置
- 爆竹音の録音:突発的な大きな音が効果的(近隣への配慮は必要)
方法4:燻煙剤で追い出す
害獣用の燻煙剤を屋根裏で焚いて、煙と臭いで追い出す方法です。短時間で広範囲に効果を発揮できるため、即効性を求める場合に適しています。
使用時の注意点:
- 火災報知器が反応する場合があるため、事前に対策する
- 換気口から煙が漏れて近隣に迷惑をかけないよう配慮する
- 使用後は必ず換気する

自分で追い出すのが難しい場合は、業者への依頼も検討してみてください。業者の選び方はこちらです。害獣駆除業者おすすめの選び方
追い出し作業の手順
効果的に追い出すための具体的な手順を時系列で整理します。
ステップ1:侵入経路を特定する(所要時間:1〜2時間)
建物の外周を確認し、ハクビシンの出入り口を特定します。爪痕、毛、フンなどの痕跡を手がかりにしましょう。侵入口が複数ある場合は、すべてリストアップしておきます。
ステップ2:メインの出入り口以外を封鎖する(所要時間:半日〜1日)
侵入経路が複数ある場合、メインの出入り口を1つだけ残して他をすべて封鎖します。追い出し後に1箇所だけ塞げば済むようにするためです。
ステップ3:忌避刺激を設置する(所要時間:1〜2時間)
屋根裏に忌避剤、ライト、音源を設置します。ハクビシンの活動エリア(フンがある場所の周辺)を中心に、なるべく広範囲に配置しましょう。
ステップ4:退去を確認する(所要時間:1〜3日)
設置後、ハクビシンが夜間に外出したタイミングで退去を確認します。残したメインの出入り口に粉(小麦粉など)を撒いておき、足跡の方向で出て行ったかどうかを確認する方法が有効です。
ステップ5:最後の出入り口を封鎖する
ハクビシンが退去したことを確認できたら、残しておいた出入り口を封鎖します。パンチングメタルや金属板など、ハクビシンの力では破れない素材を使用してください。
ステップ6:屋根裏の清掃・消毒
追い出し後、フン尿の清掃と消毒を行います。ダニやノミが発生している可能性が高いため、マスク・ゴーグル・手袋を着用して作業してください。
追い出しがうまくいかない場合は、刺激の強度を段階的に上げてみましょう。最初は忌避剤のみ → 数日後に光を追加 → さらに音を追加、というように段階的に居心地を悪くしていくと効果的です。
ハクビシンの侵入経路の封鎖方法については、害虫・害獣共通の侵入対策も参考になります。害虫の侵入経路と対策方法
追い出しがうまくいかない場合
自分で追い出しを試みても出て行かないケースもあります。以下のような場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。
- 子育て中で子供を置いて離れない
- 忌避剤に慣れてしまっている
- 侵入経路が複雑で特定しきれない
- 屋根裏へのアクセスが困難で忌避剤を設置できない
- 長期間住み着いていて執着が強い
業者に依頼した場合の費用目安は、追い出し+封鎖で8万〜20万円程度です。清掃・消毒まで含めるとさらに加算されます。
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追い出しに成功しても、対策を怠ると再び戻ってくる可能性があります。以下の予防策を実施してください。
建物周りの環境整備
- 屋根に届く枝を剪定する(ハクビシンは木から屋根に飛び移る)
- 雨樋に登り防止のトゲ付きシートを巻く
- 果実のなる木は実を早めに収穫する
- ペットのエサを屋外に放置しない
- 生ゴミの管理を徹底する
定期的な点検
封鎖した箇所が劣化していないか、新たな隙間ができていないか、年に1〜2回は点検しましょう。台風や強風の後は特に注意が必要です。

よくある質問(Q&A)
Q. 忌避剤はどのくらいの期間で効果が出ますか?
個体差はありますが、忌避剤を設置してから1〜7日程度で出て行くケースが多いです。1週間以上経っても効果が見られない場合は、忌避剤の種類を変えるか、光・音と組み合わせて刺激を強化してみましょう。
Q. 追い出した後、別のハクビシンが来ることはありますか?
侵入経路を完全に封鎖すれば、別の個体が入ってくることはありません。ただし、封鎖が不完全な場合や、時間の経過で素材が劣化して隙間ができた場合は、別のハクビシン(または他の動物)が侵入する可能性があります。
Q. 猫よけのトゲマットはハクビシンにも効きますか?
猫よけのトゲマットは一定の効果がありますが、ハクビシンは手先が器用で体も柔軟なため、避けて通れてしまうこともあります。補助的な手段としては有効ですが、これだけで侵入を防ぐのは難しいです。
Q. 屋根裏にバルサンを焚いてもいいですか?
害虫用のバルサンはハクビシンに対しては効果が限定的です。害獣専用の燻煙剤を使用するほうが効果的です。また、火災報知器への影響や残留成分の問題もあるため、使用前に製品の注意書きをよく確認してください。
Q. ハクビシンは冬でも屋根裏にいますか?
ハクビシンは冬眠しないため、一年中屋根裏に住み続けます。冬場は外が寒いため、むしろ暖かい屋根裏から出て行きにくくなります。追い出し作業は春〜秋の気候が穏やかな時期のほうが成功率が高い傾向にあります。
参考:環境省 鳥獣保護管理 / 農林水産省 鳥獣被害対策
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