事業用の建物やオフィスで害虫駆除を行った場合、「この費用は経費にできるのだろうか」「どの勘定科目で処理すればいいのだろう」と迷うことはありませんか。害虫駆除の費用は、状況に応じて経費計上や税控除の対象になる場合があります。
この記事では、害虫駆除費用の勘定科目の選び方、経費として認められるケースと認められないケース、個人事業主と法人それぞれの処理方法まで、わかりやすく解説していきます。
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害虫駆除110番の公式サイトはこちら害虫駆除費用は経費にできる?基本的な考え方
害虫駆除費用を経費として計上できるかどうかは、「事業との関連性」が最大の判断基準です。事業に関係する支出であれば経費として認められ、プライベートな支出であれば経費にはなりません。
経費にできるケース
| ケース | 経費にできる理由 |
|---|---|
| 事業用のオフィス・店舗での害虫駆除 | 事業運営に直接必要な支出 |
| 賃貸物件のオーナーが行う害虫駆除 | 不動産経営に関連する維持管理費 |
| 飲食店の定期的な害虫駆除 | 衛生管理は営業上の義務 |
| 倉庫や工場の害虫対策 | 商品や設備の保全に必要 |
| 事業用建物のシロアリ駆除 | 建物の維持管理に必要な修繕 |
経費にできないケース
- 完全に個人の住居で行った害虫駆除(事業と無関係)
- 趣味の家庭菜園における害虫対策
- 事業との関連性が説明できない場合

害虫駆除費用の勘定科目はどれを使う?
害虫駆除費用に使える勘定科目は複数あり、状況に応じて適切なものを選ぶ必要があります。以下の表に代表的な勘定科目とその使い分けをまとめました。
| 勘定科目 | 使用する場面 | 具体例 |
|---|---|---|
| 衛生費 | 衛生管理を目的とした害虫駆除 | 飲食店の定期的なゴキブリ駆除 |
| 修繕費 | 建物の保全を目的とした害虫駆除 | 事業用建物のシロアリ駆除 |
| 外注費 | 外部業者に害虫駆除を依頼した場合 | 害虫駆除業者への支払い全般 |
| 支払手数料 | 害虫駆除サービスへの支払い | 定期害虫駆除契約の月額費用 |
| 消耗品費 | 自分で購入した害虫駆除用品 | 殺虫剤・毒餌・粘着トラップなど |
| 雑費 | 上記に当てはまらない場合 | 臨時の小額な害虫対策費用 |
勘定科目選びで迷ったときの基準
最も重要なのは「一度決めた勘定科目を継続して使い続けること」です。会計処理の一貫性が求められるため、毎回異なる勘定科目を使うのは避けましょう。
- 飲食業なら「衛生費」が最も適切
- 建物の修繕目的なら「修繕費」
- 業者への外注なら「外注費」か「支払手数料」
- 自分で購入した薬剤は「消耗品費」
- 年に1回程度の臨時支出なら「雑費」も可
雑費の多用は避けるべき理由
「勘定科目がわからないから雑費にしておこう」という処理は避けたほうがよいでしょう。雑費が多すぎると、税務調査の際に内容を細かく確認される可能性が高くなります。害虫駆除費用が定期的に発生する事業であれば、「衛生費」や「修繕費」など明確な勘定科目を使用するのが賢明です。

具体的な仕訳例
実際の仕訳の書き方を、よくあるケース別に紹介します。
ケース1:害虫駆除業者に10万円を支払った場合
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 外注費(または衛生費) | 100,000円 | 普通預金 | 100,000円 |
ケース2:市販の殺虫剤を3,000円で購入した場合
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 3,000円 | 現金 | 3,000円 |
ケース3:シロアリ駆除に50万円を支払った場合(修繕目的)
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 修繕費 | 500,000円 | 普通預金 | 500,000円 |
個人事業主が自宅兼事務所で害虫駆除した場合
自宅の一部を事業用に使用している個人事業主の場合、害虫駆除費用の全額を経費にすることはできません。事業用スペースの割合に応じて「家事按分」する必要があります。
家事按分の計算方法
例えば、自宅の床面積のうち30%を事業用として使用している場合、害虫駆除費用が5万円であれば以下の計算になります。
50,000円 × 30%(事業使用割合)= 15,000円(経費計上可能額)
残りの35,000円は個人の支出として処理します。按分割合は、税務署に対して合理的に説明できる基準(面積比、使用時間比など)で決定する必要があります。
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害虫駆除110番の公式サイトはこちら個人の住居で害虫駆除した場合の「雑損控除」
事業とは無関係な個人の住居で害虫駆除を行った場合、経費にはなりませんが、「雑損控除」の対象になる可能性があります。
雑損控除とは
雑損控除は、災害・盗難・害虫被害などによる損失を所得から差し引くことができる制度です。シロアリの被害による駆除費用や修繕費用は、この雑損控除の対象となります。
雑損控除の計算方法
雑損控除額は、以下の2つのうちいずれか多い方の金額です。
| 計算方法 | 計算式 |
|---|---|
| 方法1 | 損失額 − 総所得金額 × 10% |
| 方法2 | 損失額のうち災害関連支出の金額 − 5万円 |
雑損控除を受けるためには確定申告が必要です。また、害虫駆除にかかった費用の領収書や、被害の状況を記録した写真などを保管しておく必要があります。国税庁の雑損控除に関するページで詳細を確認できます。

法人の場合の会計処理
法人の場合、害虫駆除費用は原則として全額を経費(損金)として処理できます。ただし、金額が大きい場合や資産価値を高めるような工事が含まれる場合は、処理方法が変わることがあります。
修繕費か資本的支出かの判断
| 区分 | 内容 | 会計処理 |
|---|---|---|
| 修繕費 | 建物の現状維持・回復を目的とした駆除 | 全額を当期の費用として計上 |
| 資本的支出 | 建物の価値を高める防蟻工事など | 資産計上して減価償却 |
一般的な害虫駆除であれば「修繕費」として一括で経費計上できます。しかし、建物の耐久性を向上させるような大規模な防蟻工事(例:基礎全体の防蟻処理)は「資本的支出」として扱われ、減価償却の対象になる場合があります。
判断に迷う場合は、freeeの害虫駆除の勘定科目解説ページなども参考にしつつ、税理士に相談することをおすすめします。
💡 自分で害虫駆除用品を購入して消耗品費として処理する場合、どの製品を選べばよいか迷うこともあるかと思います。害虫の種類ごとにおすすめの駆除グッズを一覧でまとめた記事がありますので、購入の参考にしてみてください。

経費計上する際に注意すべきポイント
領収書の保管は必須
害虫駆除費用を経費として計上する場合、領収書の保管が必要です。領収書には以下の情報が記載されていることを確認しましょう。
- 業者名と所在地
- 施工日
- 施工内容の詳細
- 金額(消費税額を含む)
定期契約の場合の処理
害虫駆除業者と年間の定期契約を結んでいる場合、契約期間に応じた費用按分(期間対応)が必要になることがあります。例えば、決算月の直前に翌期分も含めた年間契約料を支払った場合、翌期分は「前払費用」として処理する必要があります。


💡 オフィスや店舗でゴキブリが発生してしまった場合は、市販のベイト剤やトラップで迅速に対処することも重要です。事業所にも設置しやすいゴキブリ駆除グッズのおすすめをこちらでご紹介しています。



よくある質問(Q&A)
Q. 賃貸オーナーが入居者のために害虫駆除した費用は経費になりますか?
A. はい、不動産賃貸業における害虫駆除費用は「修繕費」として経費計上できます。入居者が快適に暮らせる環境を維持するための支出は、不動産経営に直接関連する費用として認められます。
Q. 害虫駆除費用に消費税はかかりますか?
A. はい、害虫駆除業者への支払いには消費税がかかります。消費税の課税事業者であれば、支払った消費税は仕入税額控除の対象になります。
Q. 害虫駆除費用が20万円以上の場合、一括で経費にできますか?
A. 通常の害虫駆除であれば、金額にかかわらず修繕費として一括経費計上が可能です。ただし、建物の価値を高めるような防蟻工事は資本的支出として減価償却が必要になる場合があります。判断が難しい場合は税理士に相談してください。
Q. 自分で購入した殺虫剤も経費にできますか?
A. 事業用の建物・施設で使用する殺虫剤であれば、「消耗品費」として経費計上できます。ただし、自宅兼事務所の場合は家事按分が必要です。
Q. 確定申告で害虫駆除費用を計上する際、特別な書類は必要ですか?
A. 特別な書類は不要ですが、領収書や請求書の保管は必須です。雑損控除を受ける場合は、被害の状況がわかる写真や、修繕前後の記録があるとスムーズに手続きできます。
まとめ
害虫駆除費用は、事業に関連する支出であれば経費として計上でき、個人の住居の場合でも雑損控除の対象になる可能性があります。適切な勘定科目を選び、領収書をきちんと保管しておくことが大切です。
- 事業用建物の害虫駆除は経費として計上可能
- 勘定科目は「衛生費」「修繕費」「外注費」「消耗品費」から選ぶ
- 自宅兼事務所は家事按分が必要
- 個人の住居は「雑損控除」で所得控除の対象になる場合がある
- 領収書の保管と一貫した勘定科目の使用が重要
税務処理に不安がある場合は、税理士に相談して正確な処理を行いましょう。適切に経費計上することで、害虫駆除にかかるコストの負担を軽減できます。
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