ムカデに刺された(正確には「咬まれた」)経験がある方は、あの激しい痛みを忘れられないのではないでしょうか。夜中にベッドの中で突然ムカデに咬まれた、庭仕事をしていたら手を咬まれた――そんなケースは決して珍しくありません。
この記事では、ムカデに刺されたときに取るべき応急処置の手順と、やってはいけないNG行動、そして病院を受診すべき判断基準までまとめています。いざというときに慌てないよう、ぜひ最後まで目を通してみてください。

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ムカデは鋭い毒牙(顎肢)で皮膚に咬みつき、毒を注入します。咬まれた瞬間に鋭い痛みが走り、患部が赤く腫れ上がるのが典型的な症状です。
直後に出る症状
- 咬まれた部位の激しい痛み
- 赤み・腫れ(数時間で広がることがある)
- 患部の熱感
- 出血を伴う場合もある
数時間〜翌日以降に出ることがある症状
- かゆみ・しびれ
- リンパ節の腫れ
- 水ぶくれ
- 遅延型アレルギー反応による症状の悪化
ムカデの毒はハチの毒と同じくタンパク質系の成分が含まれており、人によってはアレルギー反応を起こす可能性があります。特に過去にムカデに咬まれた経験がある方は、体内に抗体ができているため、2回目以降は重い症状が出るリスクがあります。
ムカデに刺されたときの応急処置【3ステップ】
ムカデに咬まれたら、以下の手順で応急処置を行いましょう。
応急処置の3ステップ
- ムカデを安全に払い落とす・離れる
- 患部を流水で洗い流す
- ステロイド外用薬を塗る
ステップ1:ムカデを安全に払い落とす
まずは落ち着いて、ムカデを体から離しましょう。素手でつかむと追加で咬まれるおそれがあるため、厚手の手袋やトングなどを使うのが安全です。近くに何もない場合は、タオルやスリッパなどで振り払ってください。
ステップ2:患部を流水でしっかり洗い流す
咬まれた部位を流水で十分に洗い流すことが大切です。毒成分や雑菌を洗い流すことで、炎症の広がりを抑える効果が期待できます。
なお、ムカデの毒はタンパク質系のため、43℃程度のお湯で患部を温めると毒の活性が弱まるとされています。ただし、やけどしない温度に注意してください。42〜43℃のシャワーを10〜20分程度あてるのがひとつの方法です。
ハチに刺された場合は「冷やす」のが基本ですが、ムカデの場合は「温める」方が推奨されることがあります。混同しないよう気をつけてください。ただし、温めることに関しては医学的に完全な合意があるわけではないため、迷ったら医療機関に相談しましょう。
ステップ3:ステロイド外用薬を塗る
洗浄後は、市販のステロイド外用薬(抗炎症成分入り)を塗りましょう。虫刺され用の塗り薬で、ステロイド成分と抗ヒスタミン成分の両方が配合されているタイプが適しています。
ドラッグストアで購入できる市販薬としては、ムヒアルファEXやフルコートfなどが知られています。年齢や症状に合わせて薬剤師に相談しながら選ぶのがおすすめです。

ムカデに刺されたときのNG行動
応急処置と同じくらい大事なのが、やってはいけない行動を知ることです。
口で毒を吸い出そうとする
映画やドラマで見かけるような「口で毒を吸い出す」行為は、実際にはほとんど効果がありません。むしろ口内の粘膜から毒が吸収されるリスクがあるため、やめておきましょう。
患部を強くこする・掻く
患部を掻いたり強くこすったりすると、毒が広がったり傷口から細菌が入ったりして症状が悪化する原因になります。腫れやかゆみがつらくても、できるだけ触らないようにしてください。
自己判断で放置する
「たかがムカデ」と放置していると、患部が化膿したりアレルギー反応が出たりするケースがあります。症状が長引く場合や悪化する場合は、必ず医療機関を受診してください。
病院を受診すべき判断基準
ムカデに咬まれた場合、すべてのケースで病院に行く必要があるわけではありません。しかし、以下のような症状が見られたら速やかに医療機関を受診してください。
すぐに病院へ行くべきケース
- 全身にじんましんが出た
- 呼吸が苦しい・のどが腫れた感じがする
- めまい・吐き気・動悸がある
- 過去にムカデに咬まれてひどいアレルギー反応が出たことがある
- 腫れが広範囲に広がっている
- 高熱が出た
これらはアナフィラキシーショックの初期症状である可能性があります。特に2回目以降のムカデ咬傷では、免疫機能の過剰反応によって重篤な症状が出ることがあるため注意が必要です。
受診する際は皮膚科が一般的ですが、アレルギー症状が出ている場合は救急外来の受診も検討してください。

💡 ムカデに咬まれた経験がある方は、再発防止のための対策グッズを常備しておくと安心です。忌避剤や粉末殺虫剤など、ムカデ・ゲジゲジ向けの対策グッズの選び方はこちらでまとめています。

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害虫駆除110番の公式サイトはこちらムカデに刺されないための予防対策
ムカデ被害を防ぐには、そもそもムカデに遭遇しない環境を作ることが大切です。
家の周囲の環境整備
- 落ち葉や枯れ草を片付ける:ムカデは湿った暗い場所を好むため、家の周囲を清潔に保つことが重要です
- 石やプランターの下をチェック:ムカデが潜みやすいポイントを定期的に確認しましょう
- 排水溝のメンテナンス:水がたまりやすい場所はムカデのエサとなる昆虫も集まりやすくなります
家への侵入を防ぐ方法
- 隙間をふさぐ:ドアや窓の隙間、換気口、配管の周りなど、ムカデが入り込みそうな隙間をシーリング材などでふさぎましょう
- 忌避剤の散布:家の外周にムカデ用の忌避剤を散布することで、侵入を防ぐ効果が期待できます
- 室内の湿度管理:ムカデは乾燥に弱いため、除湿機や換気で室内の湿度を下げることも対策になります
就寝時の対策
ムカデは夜行性のため、就寝中に咬まれるケースが少なくありません。以下のような対策を取ると安心です。
- 布団やベッドの周りにムカデ忌避剤を置く
- 寝室の窓はしっかり閉める
- 布団を敷く前に中を確認する習慣をつける
ムカデの毒の仕組みと痛みの理由
ムカデの毒には、セロトニンやヒスタミンなどの成分が含まれています。これらの成分が痛みや炎症反応を引き起こし、咬まれた直後に激しい痛みが生じます。
ムカデの種類によって毒の強さは異なり、日本に生息するトビズムカデやアオズムカデは体が大きく、強い毒をもつことで知られています。体長が10cm以上になる個体もおり、咬まれた際の痛みも強くなる傾向があります。
なお、ムカデの毒は「刺す」というよりも「咬む」のが正確な表現です。ムカデは頭部にある一対の顎肢(毒牙)で皮膚を挟むようにして咬みつき、そこから毒を注入します。
💡 ムカデ以外にもゴキブリやアリなど、家に出る害虫はさまざまです。害虫の種類ごとにおすすめの駆除グッズを一覧でまとめたページもありますので、よろしければご活用ください。

よくある質問(Q&A)
Q. ムカデに咬まれたらすぐ冷やしたほうがいい?
ムカデの毒はタンパク質系であるため、一般的には「温める」方が推奨されるケースがあります。42〜43℃程度のお湯で患部を温めると、毒の活性が弱まるとされています。ただし、医学的に確定した方法ではないため、判断に迷う場合は医療機関に相談してください。
Q. 子どもがムカデに咬まれた場合はどうすべき?
お子さんの場合は大人よりも体が小さいぶん、毒の影響を受けやすい可能性があります。応急処置(流水で洗う→薬を塗る)を行ったうえで、念のため小児科や皮膚科を受診することをおすすめします。
Q. ムカデに咬まれた跡は残る?
多くの場合、適切に処置すれば数日〜1週間程度で症状は落ち着きます。ただし、掻きむしってしまったり、化膿したりした場合は跡が残ることもあります。腫れが引かない場合は皮膚科を受診してください。
Q. 市販薬で対応しても大丈夫?
軽症であれば市販のステロイド外用薬で対応できることが多いです。ただし、腫れがひどい・痛みが引かない・アレルギー症状がある場合は、市販薬だけで済ませず、医療機関で適切な治療を受けてください。
Q. ムカデに咬まれた患部にアロエを塗るのは効果がある?
アロエには消炎作用があるとされていますが、ムカデの毒に対する科学的な有効性は確認されていません。応急処置としては流水での洗浄とステロイド外用薬の塗布が推奨されます。民間療法に頼るよりも、市販のステロイド外用薬を使用するか、症状がひどい場合は医療機関を受診する方が確実です。
Q. 同じ場所で何度もムカデに遭遇するのですが対策はありますか?
同じ場所でムカデに繰り返し遭遇する場合は、その付近にムカデが好む環境(湿気・暗さ・エサとなる昆虫)が揃っている可能性が高いです。まず周囲の落ち葉や石を片付けて隠れ場所をなくし、除湿を徹底しましょう。さらに家の外周にムカデ用の粉末殺虫剤を帯状に散布することで、侵入を防ぐバリアを作ることができます。忌避効果のある薬剤を定期的に散布し直すことで、ムカデが寄り付きにくい環境を維持できます。

まとめ
ムカデに刺された(咬まれた)ときは、まず落ち着いて流水で患部を洗い、ステロイド外用薬を塗ることが基本の応急処置です。お湯で温める方法も知られていますが、やけどには十分注意しましょう。
じんましんや呼吸困難など全身症状が出た場合は、アナフィラキシーの可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。日頃から家の周囲の環境を整え、隙間をふさぐなどの予防対策を行うことで、ムカデ被害のリスクを下げることができます。
ムカデ咬傷について詳しく知りたい方は、以下の情報も参考にしてください。
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